生後10ヵ月くらいになると絵本を楽しむようになると言われています。
もちろん個人差はありますし、集中して見ないからと言って無理強いしてはいけません。
あかちゃんと絵本で遊ぶつもりで、ページをめくりながらたくさん言葉をかけてあげてください。
質の高いあかちゃん向けの絵本は、言葉を限りなく削って洗練された文章になっています。書かれていない言葉がつい読み手である大人の口をついて出てしまうように、意図的に作られています。
目の前にいる大好きな人、その人の心のこもった言葉の語りかけはまさに愛情の体験そのものです。
その“言葉のシャワー”はあかちゃんの言葉をはぐくみ、心を落ち着かせます。
「ものの絵本」
あかちゃんが身近に見たり触れたりするもの(・・)を描いた絵本は、実体験と絵本の世界を行ったり来たりしやすく、はじめての絵本としておすすめです。
子どもは自分が知っているものに出会うととても喜びます。
あかちゃんはなおさらです。
「食べものの絵本」はほとんどのあかちゃんに大人気です。
中でも写実的に描かれた絵本の方が好まれます。
身の回りで接しているものと同じだからです。抽象的に描かれた食べものの絵本もたくさん発行されています。大人は一目で認識できても、あかちゃんはそうはいきません。
いつも見たり触れたりしているものと同じがいいのです。
「どうぶつの絵本」や「乗りものの絵本」も同様です。
言葉の持つリズム感や響きを楽しむ絵本
耳から入ってくる心がはずむような言葉のリズムや響きは、あかちゃんの言葉の世界を大きく広げてくれます。
読み手も楽しくなってしまう、いっしょに口ずさんでしまう、そんな“ことばの絵本”は聞く喜びを与えてくれます。
聞く楽しみを身につけることは、言葉を獲得するはじめの一歩です。