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乳幼児期にこそ、良い絵本を読み聞かせ、良いおもちゃで遊ぶコトはとても大切です。
2021-06-16

絵を読む楽しさ №1

はじめてのおつかい』

筒井 頼子さく/林 明子え

1976.3 福音館書店

今月の絵本は、月刊絵本「こどものとも」で1976年3月号として発刊された筒井頼子さん/林明子さんの代表作の一つ『はじめてのおつかい』についてのご紹介です。ご紹介といっても前回までと違い、絵本についての感想やおすすめポイントではなく、絵本に描かれている裏話のご紹介です。

①トラ猫

絵本の15ページに登場する掲示板に迷子ネコの張り紙が貼られています。
実はこのネコ、絵本の中に登場しています。
お気づきになりましたか?
この張り紙に書かれている電話番号は当時の編集部の実際のもので、「迷子ネコ見つけました!」というお電話がたくさん来たそうです。※現在は番号が変わっており繋がりません。おかけになりませんように・・・。

②黒ネコ

同じく15ページには、お店(筒井商店)の前に置かれている台の上に看板(?)黒ネコがいます。
実はこの黒ネコにもストーリーがあります。 自動車の排気ガスで顔をしかめ、めがねおじさんのどなり声で逃げ出し、そしてみいちゃんが帰った後に定位置に戻ってお昼寝をする、ということが描かれています。

いかがでしたか?ご存じの方はいらっしゃいましたか?
すぐれた絵本作家さんは、おはなしとは直接関係のない別のストーリーが読みとれる絵を描きます。遊び心あふれる絵は、子どもたちに絵を読む楽しさを伝え、想像の世界を広げてくれます。                      『はじめてのおつかい』には、今回ご紹介したこと以外にもまだまだたくさんのおもしろさが隠されています。何度もくりかえし絵をよ~く読んで探してみてください。                                筒井頼子さんと林明子さんのコンビで出版されている『あさえとちいさいいもうと』や『いもうとのにゅういん』などにも❛❛かくし味❜❜がふんだんにちりばめられています。必見です!もし何か発見したら、担当営業者までそっとお知らせくださいね。
それでは、次回の裏話をお楽しみに!

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